2004-11-01から1ヶ月間の記事一覧

小川洋子『妊娠カレンダー』を読む

『ブラフマンの埋葬』がよかったので、ちょっとさかのぼって、芥川賞受賞作を読んでみる。『ブラフマン』よりはさすがにまだ若い感じだけれども、やっぱりなかなかよかった。文体が趣味に合う。この文体だけで読んでいられる気がする。やはり山本容子の装幀…

カラスウリ

昨日は天気がよかったので、子供を連れて田舎の伯父母宅へ遊びに行った。父方の本家で、車で20〜30分のところにあるのだけれども、伯父母には子供がいないので、老人の2人暮らしになっている。周りは田んぼと畑で、裏庭に鶏を飼っていて、その下には川が流…

英語と私(3)

高校生というのはただの1人の例外もなくバカな生き物だということをぼくはよく知っているけれども、ぼく自身の高校時代は更に筋金入りのバカだったので、将来はミュージシャンか絵描きか、それがダメならマンガ家になろうと考えていた。少なくとも、高2く…

英語と私(2)

中学校に入ると、英語を習わされた。それまで学習塾の類に通ったことはなかった。 数学というのは算数の続きみたいなもんだろうが、英語は中学校で初めて習うものだから、というのが親の論理だったように記憶している(よくわからない理屈だけど)。 塾では…

英語と私

英語を生業とするようになったことについては、50%くらいは後悔している。 職業の満足度として、50%という数字がいい部類なのか悪い部類なのか、よくわからないけれども、まあ行き当たりばったりでこうなったことを考えると、さほど悪くはないのではないか…

タイミングを合わせる

みんなでタイミングを合わせるときに、「せーのっ」って言うのは、ほぼ全国で通じる言い方だと思う。 しかし、現実問題として「せーのっ」は2拍子であって、2カウントでアタマをそろえなければいけないわけだから、微妙なタイミングを調節するには不適であ…

『和田ラヂヲの嫁に来ないか? 第一巻』を読む

自由律俳句には、可能性を感じる。尾崎放哉という名前くらいは知っていたけれども、ちゃんと鑑賞したことはなかった。100年近く前の作品とはとても思えない。それどころか、正に21世紀のセンスだと感じる。 墓のうらに廻る とか、すごく好き。和田ラヂヲの慧…

酒米の切り返し

今日は、酒米を切り返した。 息子の幼稚園の友だち、かずきくんの家は、七代つづいている地元の造り酒屋である。酒蔵は車で15分ほどかかる田舎にあるが、住居はうちのすぐ近くなので、普段から家族ぐるみでよく往き来している。遊びに行くと、酒が無尽蔵にあ…

名称と実存の乖離について

ソシュール以降、シニフィアン(表現)とシニフィエ(意味)の対応が恣意的であるというのは、もはや常識以前である。例えば、日本語では「いぬ」と呼ぶ動物を、英語では「dog」、フランス語では「chien」という。つまり、犬という生き物と、「inu」という音…

善人なおもて往生をとぐ

今日は職場で人権問題の学習会があった。こういうのが嫌で嫌でたまらない。講師の話を聞いていると、だんだん腹が立ってくる。人権学習だの平和学習だのは、昔から嫌いだった。 が、しかし、それはぼくが反人権論者であるとか戦争主義者であるとかいう意味で…

インディアン・コーラ

風呂上がりに飲むビールは最高だ、とみんなよく言う。確かにそう思う。しかし、それは空腹時に限る。夏の暑い時期、仕事から早めに帰ってきて、メシの前に風呂に入って、そんでもって出てきてすぐ飲むビールは、死ぬほどうまい。 でも、ぼくは通常、食後に風…

天変地異か

ときどきのぞいているアマチュアの地震予知サイトが、ここ数日、さらに緊張感を高めている。そろそろ東海大地震がヤバいと言う。年内か年末年始あたりらしい。東海大学の地電流観測データもここのところ御前崎を中心に異常なデータを示しているというので、…

岡村靖幸研究室 資料編

先週号のAERA、「現代の肖像」に靖幸登場。記事としてはちっとも面白くないけれども、貴重な情報が結構盛り込まれていて、必読。 個人的には、「♪あいつよりー愛してるーぼくに気づーいーてー」等の恋愛コンプレックス・ソングにおける「あいつ」が主に…

小川洋子『ブラフマンの埋葬』を読む

いや、まだ読み終わってはいなくて、あと4分の1くらい残っているのだけれども、これはいい小説だともう判断した。小川洋子は初めて読んだけれども、文体が非常に趣味に合う。山本容子の装画が趣味に合わない。

夜露

毎日駅まで自転車で通っている。朝早いので、改札のすぐ近くの駐輪場にも余裕を持って駐輪できる。シルバー人材派遣か何かのおじいさんたちが、無秩序にぐちゃぐちゃに駐輪された自転車をきちんと並べ直し始める、その少し前に、最終的には3列に並んで歩道…

『漱石と三人の読者』石原千秋(講談社現代新書)を読む

『漱石と三人の読者』石原千秋を読了。非常に面白く読んだ。 漱石論というのはきっと星の数ほどあるのだろうけれども、だからこそ、よほど面白くないと今さら出せないということもあるだろう。見かけるものはどれもみな面白い気がする。 もっとも、ぼくの漱…

チリ紙交換 

昼休みに外でタバコを吸っていたら、物干し竿を売るトラックが通りかかった。 そう言えば最近は、「さおだけー」って連呼して売ってるのをあんまり見かけなくなった気がする。上品に「高級物干し竿はいかがでしょうか……」等とテープが繰り返すだけで、面白く…

アメリカ嫌い

テレビもほとんど見ず、ここのところは新聞もまともに読めてない状態なので、何がどうなっているのかよくわからないままにアメリカの大統領選が終わってしまった。どういう情況だったのかほとんど把握していないけれども、ともかくブッシュが再選したという…

千円以下のワイン

ワインを飲むと、かなりの確立で寝てしまう。そして、飲み過ぎると(1人で1本以上とか飲むと)、翌日、胃腸がごろごろと不快な感じになる。普段飲み慣れていないせいなのか、それとももともと体に合わないからなのか、そのへんはよくわからない。 が、それ…

マキロン

先日、駅の階段で転んでかかとをひどくすりむいた、というのはこの日記にも書いた。 今日は祝日なのに仕事があって、午前中から出かけたのだけれども、夕方に帰宅すると、嫁が伏せっている。どうしたのかと尋ねると、公園の石段からすべり落ち、スネにひどい…

CDと2歳児

上の息子は、2歳前後からCD棚にいたずらをするようになった。うちのCD棚には、何百枚か、もしかすると千数百枚か、よくわからないけれども、とにかく膨大なCDが並べてある。それを片っ端から取り出しては、床にぶちまける。まだ小さくて不器用なので…