突堤釣り

本日の釣果



ごぶさたしております。
仕事がとんでもないことになってて、ちょっと壊れかけてました。
まだしばらくはこの危機が続くので、更新も滞りがちになると思います。


一週間乗り切るのに必死なので、土日はできる限りの用務をキャンセルしてくつろごうとするのだけれども、なかなかそうもいかず。
昨日土曜は、朝8時から近所の公園の草むしり。
学校の行事だか子ども会の行事だかなんだかよくわからんが、愚妻が別の用事で出られないというので、よくわからないままに起こされて、息子と2人で軍手はめて公園の草をむしる。
まあ、やってたら、だんだん目が覚めてきた。
嫌いじゃないです、草むしり。
植え込みの周りの雑草を除去する業務に意欲をかき立てられ、さっぱりときれいになったあじさいに、達成感を得る。


今日は、早朝に息子に叩き起こされ、釣り。


ベネッセの通信添削を、月に1回提出すると、シールがもらえる。
そのシールを何枚だか集めると、景品がもらえる。
息子は1年分集めて、釣り竿のセットをもらった。
おもちゃかと思っていたら、それなりに本格的なセットだ。
2週間前くらいにそれが届いて、以来、ずっと釣りに連れて行けとうるさかった。
先週は、天気が悪いとか何とか適当な理由をつけてごまかしたけれども、今日は完璧な晴天で、他に用も何もなく、もはや逃げられない。
約束もしてしまっていた。
しかも、うちの周りには、車で5分も走れば、川でも海でも、釣りのできるところなどいくらでもある。(らしい)。


しかし、ぼくは、釣りの経験が、ほぼゼロに等しい。
まるでないわけでもないけれども、人といっしょに行って、仕掛けもエサも、みんなセッティングしてもらって、水に糸を垂らしただけだ。
自分ひとりでは何もできない。


息子のセットを見ると、付属しているのは、でかいルアーばかりであって、うちの近辺でする釣りにはあまり関係なさそうな感じがする。(よくわからないけれども)
とりあえず釣具屋に行って、一から教えてもらうことにした。


朝9時半、チェーンのでかい釣り具店に行く。
自分で見ててもよくわからないので、店員をつかまえて聞く。
今からそこの突堤で息子がもらった竿で釣りをしたい。しかし今まで自力で釣りというものをしたことがなく、何もわからない。今なら何が釣れるのか。そのためには、この竿の先に、どのようなものをぶら下げればよいのか。それはどのようにぶら下げるのか。


なんとなく奥田民生のような佇まいの若い店員が、実に丁寧に教えてくれた。
今の時期に狙うべき魚を指示し、その仕掛けを2パターン見つくろって、その用途を詳細に説明し、持参した息子の釣り竿にセッティングまでしてくれた。
糸の結び方も教えてもらい、最後は「がんばってください」と送り出してくれた。


全てを理解し、俄然やる気が出てきた。
が、店員が言うには、「朝夕でないと、あまり釣れない」とのこと。
いや、それはいいのだ。
釣りに行く、という責務を果たすのが大事なのであって、釣果は問題ではない。
いったん帰って、昼前に海へ。車で5分。
突堤に出て、息子と釣り糸を垂れる。
他にもぽつぽつと釣り人がいて、すれ違う度に、今日は○○が釣れる、小さいからアタリは弱い、針も小さいのにすべきだ、等々、情報をくれる。
半分くらいは意味が理解できないけれども、察するに、釣り人というのは、いい人が多いらしい。
そもそも、釣具屋の店員の兄さんがやたらといい人だった。
なかなかいいかもしれんぞ。釣り。


ミミズの全身に毛を生やしたようなおぞましい生き餌を針に突き刺すのは苦行であるが、突堤に息子と2人で座って釣り糸を垂れると、5月の海風の心地よさもあって、急に気分が爽快になった。
時間が非常にゆるやかに流れる。
うーむ、いいぞ、釣り。
うちの息子は何をやっても不器用だが、投げ釣りは不思議と最初から上手く、教えたら一発でちゃんとできた。
何よりも、自分の釣り竿を持って海へ釣りに来ているという状況自体に興奮している。
何度も投げては巻き、投げては巻きを繰り返す。
それがいいのか悪いのかもよく判断つかないので放っておくけれども、案の定まるで釣れないのは、それのせいなのかそうでないのか。


想像以上に快適なので、これは1日付き合っても構わないと思ったけれども、さすがに腹が減ってきたので、1時間ほどでいったん中断して、遅めの昼食。
ちょっとゆっくりして、午後3時半頃に再開。


徐々に人が増えてきて、3mおきくらいに釣り人が並ぶ状態に。
やっぱり夕方に来るものらしい。
日曜だからか、子ども連れも多い。
で、なるほど、皆同じような釣りをしている。
だいたい釣具屋の兄さんが教えてくれた2パターンの仕掛けのいずれかのようだ。
しかし、釣り人は多いが、釣り上げる人は少ない。
たまに誰かが釣り上げると、注目が集まる。


2時間ほど粘るが、1匹も釣れない。
両隣の人も、その間1匹も釣れていないから、自分のやり方に特に問題があるわけではないと判断する。
何をやっても飽きっぽい息子が不思議と飽きずに、延々と投げては巻き、投げては巻きを続け、もう帰ろうかと言っても帰ろうとしない。


だんだん日も傾いてきてさすがに肌寒くなってきたので、じゃあこれで最後にしようと言って息子に投げさせ、ゆっくりリールを巻いていたら、手応えが来た。
息子はあきらめて既に帰る体勢に入っていたが、お、来たかも、と言うと、走ってのぞきに来た。
釣れました、体長8cmくらいのアイナメ(笑)。
昼にすれ違ったおじさんが教えてくれたとおりだ。
小さい針で小さいアイナメを狙うのが、今日のポイントだったらしい。
息子、大喜び。
8cmなのに。
携帯のカメラで、小さいアイナメをぶら下げた息子の写真を何枚も撮らされ、挙げ句にそれを待ち受け画面にしろと指定された。


たまたま今日はうちの実家の庭でバーベキューをやることになっていたので、そのまますぐに持ち帰り、食材にする。
ばあちゃんに洗ってもらってウロコとワタを取ってもらい、七輪で焼く。
息子が自慢げに見せびらかしている。
釣れなくてもいいと思っていたけれども、やはり、たとえ8cmでも、1匹釣れるのと釣れないのとでは、充実度が大違いなのだと思い知る。


釣り、楽しいぞ、これは。
癒されました。
ま、季節がいいし、天気がよかったからかもしれないけど。
来週も行きたいと思います。
道具ももうちょっとそろえたくなりました。