野菜の収穫、養老天命反転地


この土日はよく晴れて、寒くもなくて風もない、実にいい週末だった。


土曜は、午前中、息子にせがまれて近所の社会福祉センターへ。
子供用に卓球台が開放されていて、無料で使える。
息子の運動音痴は卓球においても例外でなく、まるで卓球になっていないけれども、やろうと言い出したのは当人だ。
案の定、すぐに飽きて、隣の図書コーナーへ。
ぼくは水島新司の『大甲子園』を読み、息子は昆虫の本やら工作の本やらを読む。
息子が読んでいた工作の本は、おそらく昭和40年代の出版ではないかと思われるような代物だったけれども、竹の水鉄砲だとか竹とんぼだとか、そのようなものの作り方を、それでも興味深そうに見ている様子。
それぞれの製作の可能性についていろいろ聞かれたけれども、『大甲子園』が思いの外おもしろく、相手をするのが面倒である。
作りたいと言い出すと厄介なので、「無理だ」「非常に難しい」等々と適当に返事をしていたら、だんだん息子も昭和40年代の本の時代錯誤に気がついてきたらしく、もっとちゃんとした工作の本を求めて、市立の図書館に行くことになってしまった。


午後は、子ども2人を連れて、田舎の伯父母宅へ。
暖かいいい天気なので、近辺の野山を歩いているだけで気分がいい。
畑へ行って大根を掘り、いちぢくを採って食べ、きんかんをちぎって食べ、水菜と春菊もむしり、柚子も大量に採る。
家で皿に並べると、子どもはいちぢくもきんかんも絶対に食べないけど、木からむしって与えると、喜んでばくばく食べる。
行為自体を楽しんでいるらしい。
その気持ちはよくわかるけど。
今年は秋の味覚が何もかも豊作のようで、柿もいちぢくも柚子も、これでもかというくらい鈴生りだ。


ぼくは、イベントだのテーマパークだの祭りだの、とにかく人の集まるところが基本的に好きではない。
こういう日和のいい日は、こうやって田舎で野菜や果物をむしりながら散歩し、息子の「探検」につきあって野山を歩いているのが、最も休日としての充実感や心の安楽が得られる。
夜は家に戻って、採ってきた野菜で鍋にした。
日本酒を切らしているので、焼酎で。
子どもは鍋を嫌がるけれども、なかなかよい一日になった。


今日、日曜日は、朝から家族で出て、岐阜県養老公園内にある「養老天命反転地」へ。
http://www.yoro-park.com/j/rev/index.html
愚妻は、イベントだのテーマパークだの祭りだの、とにかく人の集まるところが好きだ。


とは言え、この「養老天命反転地」は、前々から気になっていたところで、今回に限っては、ぼくが言い出した。
高速を使わなくても、1時間半ほどで到着。意外と近い。飛ばしたけど。


なるほど、予想どおりおもしろい。
よくできている。
宮崎駿が常連だというのもよくわかる。
紅葉のシーズンでもあり、やたらといい天気だったので、人混みをおそれていたけれども、それほどでもない。
息子、狂喜。
目の色が変わっている。
すり鉢状の敷地内は、ほぼ全面が急斜面かもしくはなだらかな斜面であって、平坦なところが少しもない。
そんなところを3時間も4時間も、3歳の娘まで連れながら、延々歩き回る。
変な具合に足に力を入れて踏ん張り続けるので、次第につま先周辺が痛み出す。
明日か明後日には、ひどい筋肉痛が来るに違いない。


結局、日没まで養老公園内で過ごすことに。
ほとんど昼飯も食わずに歩き回ったので、子どもたちが異常に飢えている。
近くのラーメン屋に適当に入って食わせたら、ばくばく食って、即、車中で爆睡。
帰りは養老温泉に浸かってこようと画策していたのだけれども、失敗に終わった。


明日から3日間は、幕張へ出張。
仕事らしくない仕事なので、まあ筋肉痛でもだいじょぶ。