ファーストネームで呼び合う人々


前回の日記のコメントのつづき。


世界柔道で言いますと、まず、ゼッケン以外にも、ファーストネームがらみで気になったことがもう一つ。
コーチの古賀が、試合中にガンガン声出してるのが中継でも聞こえてくるんだけども、その選手を叫ぶ声が、「あゆみー」とか「じゅりー」とか、ファーストネーム呼称。
いや、気になったってほどでもないんだけど、あ、やっぱり下の名前で呼ぶのね、と。
体育会なんかだと、たとえ女子でも「谷本!」とか言ってそうだと思ったんだけども、違うんだな、と。


ぼくの感触では、ここ5年くらいだと思うんだけれども、近頃は、高校生なんかでも、友達をファーストネームで呼び合っていることが多い。
同性間でも異性間でも、友人関係にある人間同士は、圧倒的に下の名前で呼び合うパターンの方が多い。
これは、我々世代にとってはちょっとした違和感があって、最初はなんだか気持ち悪い感じがした。
自分の高校時代を振り返って、大して多くなかった友人関係を思い出してみても、ファーストネームで呼んでいた友達など誰もいない。
ぼく自身は、下の名前に非常に特徴があるので、そっちで呼ばれることも多かったけれども、それでも基本は名字だったように思う。


近頃の高校生は、呼ばれる側としても、ファーストネームで呼ばれることを好むらしく、そのように要求されることが間々ある。
従って、もう40も近いというのに、「あさみー」とか「のりこー」とか、女子高生を下の名前で呼んでたりすることになる。
正直、最初はちょっと言ってる自分が気持ち悪いけれども、慣れれば平気。確かにその方が、互いに親近感は増すのかもしれん。
ともあれ、ぼくの場合は、そのような蓄積が多少あるので、古賀の「あゆみー」にも自然に納得がいったけれども、一般のおじさん達は、あの「あゆみー」に少なからずむずかゆさを覚えたのではあるまいか。


そんじゃあなぜいまどきの若い衆は、互いをファーストネームで呼び合うのか。
それがよくわからない。
そんなとこまでアメリカナイズドなのか。食事の西洋化が進むと、だんだんファーストネームで呼ぶようになってしまうのだろうか。
それとも、幼児化してて、子どもの頃の「けんちゃん」とか「しんちゃん」とかからそのまま来ちゃってんのか。
いや、うちの息子は、小学校に入った途端、互いを名字で呼ぶようになった。それが小学校の流儀らしい。
じゃあ、それがどの段階でファーストネーム呼称に戻るのだろうか。
うーむ。


関係ないけど、外国人はやっぱりファーストネームで呼ばれないと気持ち悪いらしく、職場のブラジル人女性もそのようなことを言っていた。
日系2世で、血も名前も100%日本人なので、誰もが「○○さん」と名字で呼んでいるけれども、それがむずかゆいらしい。「△△」と下の名前で呼んで下さい、などと言う。
でも、職場で20代前半の女性を呼ぶのにファーストネーム呼び捨てちゅうのも、なんだか愛人みたいなので、これはさすがに難度が高い。
悪いけれども、「○○さん」で勘弁してもらっている。