ピアノの発表会


上の息子には、4歳くらいの頃からピアノを習わせている。最初はヤ○ハ音楽教室だったけれども、1年くらい経った頃、初めて見について行ったら、あまりにくだらないのですぐ辞めさせて、個人のところに変えた。
またゼロからのスタートになってしまって、もったいなかったけど、今のところの方がずっといい。
アメリカ式のメソッドだとかいうことで、最初からドレミだけじゃなくてCDEとかやってて、2度の音、3度の音、とかもやってる。息子はまるで理解してないけど(笑)。


で、新しいところにかわって1年くらいになるけれども、この日曜日に初めての発表会があるというので、見に行った。
ボーカルやドラム、サックス、フルートにハーモニカまでやってる教室なので、講師陣の演奏(ゆるーいジャズをやる)も含めて延々4時間半。伝説のツェッペリン来日公演に匹敵する長時間に渡って、主に幼稚園から小学生のピアノをひたすら聴き続けるという、苦行のような体験をした。


改めて思ったのは、音楽における、素質の残酷さ、か(笑)。
同じ年齢の子どもは同じ時間帯にまとめてあるので、能力の差が露骨に比較される。
もちろん経験年数の差があるだろうから、親にとってのエクスキューズは用意されているけれども、それだけではとても説明しきれないほどの、とんでもない実力の開きが明らかにある(笑)。
幼稚園児なんて、どんなに長くてもまだ2〜3年しか習ってないはずだけど、すごい子がいるし。
愚息と同じ1年生も十数人いて、下手な順に出演で、うちのは真ん中よりちょい前くらい(笑)だったんだけども、1年生のトリの女の子とか、もう全然モノが違う。うちの息子が仮にもう1〜2年早く始めてたとしてもこうなってるわけがない、っていうレベル(笑)。


いちばんびっくりしたのは、小学校3年生のトリをつとめた男の子。最後は中3までいたけど、そこまで含めても、いちばん上手かった。
あれは何て曲だったか、確かモーツァルトだかシューベルトだかで、技術的にももちろん高度なんだけれども、それ以上に、アクセントとかテンポとか、とにかく曲想の理解が完璧で、ああいう感触というのは、いくらスパルタ式に仕込んでも、持って生まれたものがないと表現できるものではないと思う。
こんな地元のピアノ教室の発表会にでも、こういう子が1人くらいはいるものかと感心した次第。
それにしても、音楽ほど素質や才能が露骨に出るもの、ないなあ。


その3年生の男の子は、自分の出番が終わった後、ぼくのすぐ後ろの席にお母さんと座ってたんだけども、他の生徒や講師陣の演奏を、ずーっと食い入るように見ていた。
愚息は、出番が終わると一気にだらだらになって、すぐに外に飛び出して2時間くらい帰ってこなかった(笑)。もうこの時点で負け組(笑)。
まあ、別に音楽系に進ませようとか思ってるわけでもなし、本人はそれなりに楽しんでやってるようなので、負け組で全然いいんだけども、さすがに、この違いはどうよ?という気になりました。