学校週休2日制と総合的な学習の時間


中山文科相が、学力低下問題を受けて、学校週休2日制の実質的な見直し(土曜日も授業やってよし)と、総合的な学習の時間の見直し(やらなくてよし)について、立て続けに発言した。
単に「迷走」と表現するだけでは物足りないくらいの、あんまりな手の平返しだけれども、まあとにかく、良い意味でも悪い意味でも、よくもまあ臆面もなく、と、驚くばかり。


まず、良い意味の方。
週休2日と総合学習は、明らかに現在のシステムの代表的な癌細胞であって、それを摘出するのは早期に限る。見限るのは早ければ早いほどよい。


悪い方。
週休2日が完全実施になってどれくらいだろう。まだ5年くらい?
新カリキュラムで総合学習が必履修になってからどれくらいだろう。高校では、まだ2年経っていない。つまり、結果も見てない(見るまでもないけど)。
完全週休2日制への移行、総合学習の導入に際して、現場はどこも混迷を極めたはずだ。
激減する授業数を確保するための、校内のカリキュラムの再編成にかかる手間暇は並大抵ではない。場合によっては、学校内に大きな亀裂を生む。
総合学習も然り。各学校の中心的な担当者は、この問題に忙殺された(ている)はずだ。また、生徒の側から見ても、立て込んだカリキュラムの中に、「いったい何をやってるんだ?」といった感想しか抱きようのない意味不明の授業が闖入してきた感じしかないだろう。
今まで数年間のこの努力は何だったんだ? 涙が出るくらい悔しがる人が、全国に何千・何万もいるだろうと思う。
こんなにコロコロ変わるんじゃ、公教育全体の信頼性の問題にも関わる。新カリキュラムの1期・2期生になる今の高1・2は、圧倒的に少ない授業数の中で、「総合的な学習」までやらされた、学力谷底世代になるのかも。


で、週休2日や総合学習の何がそんなに問題なのか、ということを書こうと思ったんだけれども、眠くてしかたないのでまた明日以降にします。